• 2024-07-05

ステランティスとアラムコの「eフューエル」がユーロ6に適合

ステランティスとアラムコは5日、共同開発していた合成燃料の「eフューエル」が2014年以降の欧州車(ユーロ6)に適合する、と発表した。2800万台の市販車に相当するもので、これによりステランティスは2025年から2050年までに欧州で最大4億トンのCO2を削減できるという。

アラムコはこれまで、既存の自動車から排出される二酸化炭素を削減する可能性のあるドロップイン・ソリューションとして低炭素「eフューエル」の開発に取り組んでいた。ステランティスはこの合成燃料を同社の24あるパワートレインでテストしその結果、従来の燃料に比べてライフサイクルベースでのCO2排出量が70%削減できることが分かったという。これは、ステランティス車の最大2800万台相当で、最大4億トンのCO2を削減できるレベルと話す。

ステランティスのネッド・キュリックCTOは、「すべての人にゼロ・エミッション・モビリティを提供することに、アラムコとの協業は既存の車両を補完する重要なステップだ」という。アラムコのトランスポート・チーフ・テクノロジストのアマー・アマー氏は、「世界有数の自動車メーカーであるステランティス社と協力し、既存の自動車エンジンで期待されるeフューエルの特性を表現するように設計された当社の燃料配合の性能を評価できることをうれしく思う」と話した。

アラムコは現在、低炭素合成燃料の生産をめざし2つの実証プラント建設に取り組んでいる。サウジアラビアでは、アラムコとENOWA(Neom Energy and Water Company)が小型乗用車用の合成ガソリンの製造実証に取り組み、スペインのビルバオではアラムコとレプソルが自動車や航空機向けの低炭素合成ディーゼル燃料やジェット燃料の生産を試行している。