ゼネラル・モーターズ(GM)は29日、2023年通期の税引き前利益を117億~127億ドル(1兆7,245億~1兆8,719億円)と見込み、前回予想よりも3億~23億ドル(442億~3,390億円)引き下げた。また、100億ドル(1兆4,740億円)の自社株を買戻すとともに、2024年1月から普通株配当を33%増配する意向を表明した。GMはUAWとの労使協議で第3・四半期に業績見通しを見送っており、今回の見通しにはUAWストライキによる11億ドル(1,621億円)の影響を加味し発表した。
GMのメアリー・バーラ会長兼CEOは「GMは、お客様に愛される卓越した車種ポートフォリオと当社の経営規律により、2023年に非常に力強い利益を達成する」と述べ、UAWとの新しい労働協約によるコスト増に対応した2024年度予算で「事業の資本集約度を低減し製品をさらに効率的に開発し、固定費と変動費をさらに削減する」と話した。
GMは今年の通期業績見通しは、株主に帰属する当期純利益で前回見通しの93億~107億ドルに対し、91億~97億ドルとし、調整後EBITは前回見通しの120億~140億ドルから117億~127億ドルに下方修正した。自社株を買戻し後の一株当たり当期純利益は、前回見通しの65.54ドル~75.54ドルに対し、65.2ドル~70.02ドルとした。また、営業活動による純自動車キャッシュフローは、前回見通しの174億~204億ドルに対し195億~210億ドルへと増える見込みだ。
GMの自社株買戻しプログラムは、総額100億ドルを銀行に前払いし実行。68億ドル相当のGM普通株式を取得し消却する。現在の発行済み普通株式は約13億7,000万株。2024年第4四半期に終了予定だ。また、14億ドルの自社株買い枠を保有し「機動的な追加自社株買いを行うことができる」としている。
2024年の株式配当は四半期ごとに3セント増配し、12セントを予定している。