• 2024-10-06

ステランティス、利益率予想を下方修正。北米での在庫改善に注力

ステランティスは30日、今年の営業利益率見通しを5.5~7%に引き下げた、と発表した。従来予想は2ケタ台だったのを大きく修正した。業績悪化の主な要因とされる北米での事業立て直しを急ぐ。

米国での新車在庫を33万台以下に減らす目標時期を、当初の2025年第1四半期から今年年末までへと前倒しする。具体的には、2024年下半期の北米出荷台数を前年同期に比べ、前回予想の10万台削減から20万台削減に出荷抑制幅を増やす。このため、2024年モデル以降の車両に対するインセンティブを強化するほか、コストと生産能力の調整を含む生産性向上に取り組む。

同社では、世界の自動車市場は期初よりも下振れしているとし、なかでも需給バランスが崩れ中国市場での競争激化を指摘している。これにより、同社の財務見通しを修正した。調整後営業利益(AOI)マージンでは、当初2ケタ予想だったのを5.5〜7.0%に引き下げた。北米での対策を織り込んだほか、世界の各市場での下半期売上高が予想を下回っているためとしている。また、インダストリアル・フリー・キャッシュフローは 前回の「プラス」からマイナスに転じ、「-50億ユーロ~-100億ユーロ」とした。(2024年9月30日)