フォードは7日、ドイツ・ミュンヘンのIAAモビリティ2023でラリー仕様の「マスタング・マッハEラリー」を公開した。358kWを出力するモンスターモデルで、来年初めから受注を開始する。
「マスタング・マッハEラリー」は、今年初めのグッドウッド・フェスティバルでの世界初公開に続き、カモフラージュなしでの公開。フォードでは初となるEVラリーカーとして、これまでのEVに対するイメージを一新するという。ラリー仕様にふさわしく、マッハEーGTより20mmアップした独自のサスペンションを採用しているほか、385mmのフロント・ブレーキ・ディスク、レッド・ペイントを施したブレンボ製のキャリパーを装備している。ホイールはラリースタイルの19インチアルミホイールで、235/55 R19 ミシュラン CrossClimate2 タイヤを装着する。車体下にはフロントとリアのモーター用の保護シールドがセットされている。
パワートレーンもチューニングされ、2モーターで少なくとも880Nmのトルクと358kWのパワーを発揮する。91 kWhのリチウムイオンバッテリーが搭載。また、フォード初のラリースポーツ・ドライブモード6が用意され、オフロード走行用にコントロールしやすいアグレッシブな走りを実現した。
フォードはマスタング・マッハEのテスト用に米ミシガン試験場で新しいラリーコースを設け、プロトタイプを耐久性試験をシミュレートした800キロテストした。