フォードモーターは7日、全米自動車労組(UAW)との賃上げ交渉で平均時給4.33ドル(637.7円)、年間にして約9千ドル(132万5500円)昇給する、と発表した。残業代を含めると年1万ドル超えの賃上げとなる見通しだ。米レイバー・デーの9月4日からの昇給となる。UAWと米国自動車メーカーは今月14日までに、2019年から4年間の労働契約の改定交渉に取り組んでおり、フォードが先陣を切ってUAWの提案に歩み寄った格好だ。
フォードは先週、2027年までの4年間で9%の賃上げを提示した。これに対しUAW側は46%の賃上げを求めていた。フォード側は「23ジャンプ・ストリート」と名付け交渉を進展させた、と指摘。すでに5万7千人いる時間給従業員の8割が最高額となる32ドル(4713円)の時給を提示し、この水準に合わせることを目標に約5千人の従業員を対象に平均時給4.33ドルの昇給での合意をめざしている。2019年の契約発効日以前に雇用され、9月1日時点で時給24.40ドル以上だった正社員が対象となる。
フォードによると、平均最高賃金の時給32ドルに達するには8年かかるが、今回の交渉でその半分の4年で実現したという。これにより、フォードの時間給従業員は米国平均よりも高い賃金を獲得することになるという。