全米自動車ディーラー協会(NADA)は、5月の新車市場は年率換算で前年比微増の1,590万台レベルだった、とのレポートを発表した。プラグインタイプを含むハイブリッド車がけん引し、クロスオーバーモデルが引き続き人気を示しているという。NADAのチーフエコノミスト、パトリック・マンジ氏によると「通年での1,590万台見通しに変更はない」と市場予測を据え置いた。
年率換算1,590万台見通しは変えず
5月の新車販売は前年同期に比べ2.4%、前月からは0.8%上昇した。一方、新規在庫は小幅に減少し5月末では273万台と月初比0.3%減となった。前年同月に比べると50.3%増と大きく膨らんでおり、これに伴うメーカーインセンティブも増加しているという。J.D. パワーによると、1台あたりの平均インセンティブ支出は合計で2,640ドル(約41万5千円)で、前年同月と比較して48.1% 増加していると見込んでいる。
累計でHVは36%増
今年1~5月の累計では、新車販売台数の17.9%を代替燃料車が占め、前年同期比で2.5ポイント拡大した。そのうちわけは、ハイブリッド車とプラグインハイブリッド車がそれぞれ2.1%ポイント、0.5%ポイント上昇し、完全電気自動車(BEV)は0.2%ポイント減少した。販売台数でいうと、ハイブリッド車は36.1%増、プラグインハイブリッド車は37.8%増だった。在庫水準については、「夏の間はあまり変わらない」とみている。今年最後の第4四半期には増加する見通し。通期のラ新車販売台数は1,590万台と据え置いた。(2024年6月11日)*本稿での新車はライトビークルで、オートバイを含む小型車。