世界の主要電気自動車(EV)メーカーの2024年上半期(1~6月)販売実績がまとまった。これによると、米テスラと中国BYDの大手2社が市場をほぼ寡占化している状況は変わらないなかで、奇しくも中国メーカーの好調ぶりが際立つ格好となった。
テスラとBYDの差、前年の半減以下の10万台余に
自動車産業を研究するモビリティ・ラボによると、今年上半期の主要EVメーカー5社の新車販売台数は合計で171万6,573台で、前年同期に比べ5.3%の伸びにとどまった。EVトップメーカーのテスラが同6.5%減の83万766台と前年より6万台近く販売台数を落としたのが響いた。一方、BYDは同17.7%増の72万6,153台と上半期で過去最高を記録する販売増を示した。これにより、首位テスラとの差は前年同期の27万台余りから10万4千台強と大きく縮小した。
NIOは新記録となる6割増の8.7万台
他の中国メーカーも堅調な実績を見せており、上海蔚来汽車(NIO)は同60.2%増の8万7,426台とない、小鵬汽車(Xpeng)も同25.6%増の5万2,028台と伸長した。各社の販売実績はそれぞれ固有の要因があるものの、中国メーカーの顕在ぶりが目立つ格好だ。
フォードは7割増の4万台水準に
既存の自動車メーカーによるEV販売も、各社の取り組みの違いで格差が出ているようだ。このうち米メーカーのEV販売は堅調で、米GMの第2四半期(4~6月)の米国内でのEV販売が前年同期に比べ34%増の2万1,930台だったほか、同じく米フォードモーターの今年上半期のEV販売台数は前年同期比71.8%増の4万4,180台と大きく伸長した。(2024年7月7日)