• 2024-12-23

テスラのQ2、販売減が響き33%の減益

米テスラが23日に発表した2024年第2四半期(4~6月、Q2)業績は、自動車販売の落ち込みをエネルギー事業がカバーする形で営業収益は前年同期比2.3%増の255億ドル(3兆9,729億円)と伸ばした一方、値引き拡大による粗利悪化とAI事業の開発費増など営業費用が4割近く増えたことで営業利益は同33.1%減の16億500万ドル(2,500億円)に大きく下げた。同社引き続き自動車販売が低迷するとしながらも、エネルギー事業の収益力向上で業績維持を見込んでいる。

事業別営業収益は、自動車が販売台数の減少が響き同6.5%減の198億7,800万ドル(3兆970億円)にとどまった。エネルギー生成・貯蔵事業は四半期で過去最高の9.4GWh(前年同期比2.5倍)となったことで同99.7%増とほぼ倍増の30億1,400万ドル(4,695億円)に売り上げが達した。営業利益は同33.1%減の16億500万ドルに落ち込んだ。自動車販売減と競争激化による粗利減、さらにAIプロジェクトの費用増や次世代の4680セルの生産立ち上げ費用などがかさんだためと説明している。営業利益率は6.35%で、前年同期の9.6%から大幅に低下した。

期中の自動車販売台数は同4.8%減の44万3,956台だった。カリフォルニア州とネバダ州、テキサス州では
「新型Model3」は順調な立ち上げを示したものの、中国での厳しい競争に苦戦した。欧州では右ハンドル市場向け車両の生産を始めたほか、カタールで販売開始し、イスラエルと台湾へは販売台数が増えたという。

2024年通期見通しは、自動車販売台数の伸び悩みは続くとしながら、エネルギー事業の大幅な収益貢献見通しを強調した。また、2025年前半にも、次世代プラットフォームによる低価格モデルの生産を始めると改めて表明した。(2024年7月24日)