• 2024-11-06

GMベンチャーズ、バッテリー開発のフォージ・ナノ社に1000万ドルを投資

フォージ・ナノ社のコーティング装置。GM電池材料のコーティングに使用され、将来的な応用が期待される。

ゼネラル・モーターズ(GM)は16日、バッテリー関連技術を持つベンチャー企業の「フォージ・ナノ社」と提携するとともに、1千万ドル(14億9千万円)を投資すると発表した。フォージ社が持つ技術を使って、電池性能の向上を狙う。GMは今夏、イスラエルのスマート3D電極製造のアディオニクスに3,600万ドルを投資すると発表しており、次世代バッテリー開発を加速させたい考えだ。

GMのベンチャーキャピタル部門、GMベンチャーズが投資する。フォージ・ナノ社のバッテリー技術は、電池材料に薄膜コーティングを施し原子レベルで化学反応と構造を制御する表面工学技術の「原子層堆積法」を活用するもので、両社の提携でGMの電池性能の向上とコスト削減を図る薄膜コーティングを開発する計画だ。また、フォージ・ナノ社はコロラド州ソーントンにある本社でリチウムイオン電池セルの試作品を製造する。

これにより、両社はバッテリー性能の向上とEVコストの削減につなげる技術ソリューションを開発する。GMの投資で、フォージ・ナノ社はバッテリー材料コーティング事業と半導体フットプリントの拡大を計画する。

GMベンチャーズのマネージング・ディレクターであるアニルバン・クーマー氏は「GMベンチャーズの主な目標は、画期的な技術をGMのエコシステムに取り入れ、製品とプロセスを改善すること」と述べ、「フォージ・ナノの技術は、当社のバッテリー材料に革命的な可能性をもたらす」と期待感を示した。一方、フォージ・ナノ社のポール・リヒティーCEOは「ゼネラルモーターズからの投資により、当社はバッテリー素材の性能と耐久性をさらに向上させ、同時に半導体などの他の主要分野での事業拡大も実現できる。ゼネラルモーターズと緊密に協力し、将来の電気自動車のバッテリーセルの性能を向上させたい」と話した。(2024年10月16日)