トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)は18日、電気自動車(BEV)用バッテリー向け新素材などをAI(人工知能)を使った実用化アイデアを公募する、と発表した。有望な提案に数百万ドル規模の資金を提供する。
BEVバッテリー向けで開発促す狙い
TRIの公募は「シンセシス・アドバンスド・リサーチ・チャレンジ」で現在、AIとシミュレーションを使って組み合わせ開発できる理論上の新素材を、具体的に生成できる「レシピ」の開発のためのアイデア募集だ。応募は今年6月1日が期限。大学教授など科学者が対象で、なかでも若手研究者の応募に期待している。
トヨタ自動車のチーフサイエンティストでもあるTRIのギル・プラットCEOは、「コンピューターが予測した材料の合成を加速させることは、EVバッテリーのような先端技術の開発に大きな変化をもたらす可能性がある。だからこそ、この分野で最高の研究者を招きコンピューターと研究室の間のギャップを埋めるために新鮮な考え方をもたらしてもらう」と説明している。(2024年4月19日)