• 2024-09-29

トヨタ、北米のEV充電ネットワーク「IONNA」に出資参画

北米トヨタは10日、BMWやホンダなどが北米での電気自動車(BEV)用充電ネットワーク展開の合弁会社「IONNA」に出資、参画すると発表した。北米でのBEV販売強化を狙うトヨタが、ライバル連合の取り組みに遅ればせながら参加する。トヨタは昨秋、北米でテスラの充電規格「NACS」採用を決定していた。

BMWやGM、ホンダなど世界の自動車メーカー7社は北米で共同で充電事業を展開するため合弁会社「IONNA」を設立、NACSとCCSの2つの充電規格に対応した充電ステーションづくりに乗り出している。このIONNAにトヨタは出資、参画することで、トヨタ・レクサス顧客に北米での充実した充電ネットワークを今年後半にも提供開始することになる。

北米トヨタのテッド・オガワ社長は、「BEVの普及を促進し、この技術に対するお客様の信頼を高めるだけでなく、トヨタとレクサスのお客様に北米で急速に拡大しているIONNAの充電ネットワークをご利用いただけるようになると確信している」と、IONNA参画の意義を強調する。一方、IONNAのセス・カトラーCEOは、「トヨタをIONNAファミリーに迎えることができ、嬉しく思う。このパートナーシップはEV充電を変革し、北米における持続可能な輸送の普及を先導するための私たちの共同旅において、今後も多くの重要な成果がもたらされることを意味する」と歓迎するコメントを発表した。

IONNAの出資者はBMW、GM、ホンダ、現代自動車、起亜自動車、メルセデス・ベンツ、ステランティスの7社で、2030年までに北米に3万カ所のアメニティ設備も備えた充電ネットワークを構築する計画だ。

トヨタは現在、米国とカナダでトヨタbZ4XとレクサスRZの2種類のBEVを販売している。トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ケンタッキー(TMMK)とトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・インディアナ(TMMI)で組み立てる2種類の新型3列シートBEV SUVの計画を発表したばかりだ。トヨタは2030年までに、全体で30車種のBEVをグローバルに展開し、年間350万台のBEVを生産することをめざしている。(2024年7月10日)