• 2026-07-09

メルセデス・ベンツ、EV販売が5割増 中国低迷補う欧米市場が成長

メルセデスベンツ・グループは8日、今年第2四半期(4~6月)の世界販売実績を発表した。乗用車と商用バンを合わせた販売台数は51万1,900台となり、中国市場の低迷が続く一方で、欧州や北米が堅調に推移した。なかでも電気自動車(BEV)の販売は前年同期比50%増と大幅に伸び、同社が進める新型EV攻勢の効果が鮮明となった。同時に、同社は「史上最大のモデル攻勢」が勢いを増しているとし、新型車の市場投入が本格化する下半期には上半期を上回る販売実績をめざすという。

乗用車部門の販売は41万7,800台で前年同期比8%減となったが、中国を除く市場では2%増を確保した。欧州は4%増、北米は13%増、ドイツ国内も6%増と主要市場が堅調だった。一方、中国では競争激化や消費者心理の低迷、新型車投入時期の重なりなどを背景に販売が減少した。

EV販売は力強い伸びを示した。乗用車のBEV販売は52,900台と前年同期比51%増加。欧州では87%増の43,500台となり、販売全体に占めるBEV比率は26%へとほぼ倍増した。ドイツでもEV販売は2倍以上に拡大し、新型「CLA」「GLC」「GLB」の電動モデルが販売を押し上げた。世界全体でもBEV比率は13%へ上昇し、電動車(xEV)の販売比率は21%となった。同社は新型電動Cクラスを5月から欧州で受注開始しており、7月末には新型電動GLAも世界初公開する予定だ。欧州では電動GLCや電動CLA、新型Sクラスなどの受注残が来年まで積み上がるなど、新モデルへの需要は高水準を維持している。

中国市場では、高級車市場全体の競争激化に加え、景気減速や消費マインドの悪化が販売の重荷となった。同社は100万元超の高級車市場で首位を維持しているものの、第2四半期には内燃機関車を中心に販売環境が一段と厳しさを増したという。下半期にはロングホイールベース仕様の電動GLC、新型Sクラス、新型メルセデス・マイバッハSクラス、新型GLEなど中国市場向けモデルを投入するほか、AIを活用した次世代コックピットや高度運転支援システムを順次展開し、競争力の回復を図る。

商用車部門のメルセデス・ベンツ・バンズは9万4,100台を販売し、前年並みを維持した。北米は23%増、欧州は5%増と堅調だった一方、中国では中型バン需要の減少が続いた。電動バン(eVan)の販売は46%増となり、世界販売に占める電動比率は11%へ上昇した。同社はスペイン工場で新開発の電動バン「VLE」の量産を開始しており、家族用途から高級シャトル需要まで取り込む戦略を進める。(2026年7月9日)