2023年に米国で販売された電気自動車(BEV)は前年比46.3%増の118万9,051台だった。米自動車調査会社調べ。新車販売に占める割合は7.6%で、前年(5.9%)から1.7㌽増えた。ブランド別ではテスラが65万4千台とBEV市場の半数を占め、ついでフォードとシボレーの米国勢が続いた。
米自動車調査会社ケリー・ブルーブックの推計によると昨年、米市場でBEVを販売したのは27ブランドで、台数では前年に比べ37万台余り増え118万9,051台と初めて100万台を上回った。米政府の補助金政策に合わせて各社の積極的な商品展開が需要を喚起した格好だ。米国での総販売台数が1,506万台と見られており、同市場でのBEVシェアは7.6%となる。燃料電池車を含めたEV販売台数は119万2,162台となり、前年比46.5%増だった。
BEV市場でテスラが過半の55%を占める
ブランド別では、テスラが前年比25.4%増の65万4,888台を販売し全米BEV市場の55.1%を占めトップ。テスラのEVの中で最も売れたのは「モデルY」で、同56.6%増の39万4,497台を販売し、セグメントシェアも33.2%で2023年に米国で最も販売されたEVとなった。2位は同じくテスラの「モデル3」で同4.4%増の22万910台を販売した。
モデル別では、テスラの「モデルY」と「モデル3」に次ぐ3位に「シボレー・ボルトEV/EUV」が同62.8%増の6万2,045台でランクインした。4位はフォードの「マスタング・マッハE」で同3.3%増の4万771台、フォルクスワーゲンの「ID.4」が同84.2%増の3万7,789台と大きく伸ばして5位になった。
新BEVは11モデル。トップは「日産アリア」
2023年のBEV販売台数は、マツダ、ミニ、ジャガーを除きほとんどの自動車メーカーが前年実績を上回った。2023年に発売したモデルは11モデルあり、その中で最も販売台数が多いのは1万3,464台を販売した「日産アリア」だった。現代自動車の「Ioniq6」は1万2,999台でわずかに届かなかった。
また、ブランド別のBEVシェアはBMWが12.5%と最も高く、ついでVW(11.5%)、メルセデス・ベンツ(11.4%)、アウディ(11.0%)と欧州勢が上位を占めた。(2024年1月24日)