ボルボ・カーズは11月30日、2030年までに自動車1台あたりのCO2排出量を2018年に比べ75%削減することをめざす、と発表した。また、2026年までに鉄鋼メーカーのSSABからゼロエミッションに近い一次鋼板と再生鋼板の調達に切り替える方針のほか、低炭素化技術の需要喚起をめざす国際経済フォーラムの「ファースト・ムーバーズ・コアリション(FMC)」に加盟することを明らかにした。
ボルボ・カーズはこれまで、2018年から2025年の間に自動車1台あたりのCO2排出量を40%削減する目標を掲げており、今年1~9月期には自動車1台あたりのCO2排出量は2018年に比べ19%減少している。今回、新たに2030年をメドに同じく2018年比で75%削減する目標を掲げ、脱炭素化を加速させる意向だ。
このため、内燃機関の生産から撤退し2030年までに完全な電気自動車のみの販売に移行するほか、同日付けでFMCに加盟、脱炭素化技術を活用したアルミニウムの購買強化に取り組む方針を示した。また、スウェーデンの鉄鋼メーカーで同社と提携しているSSABから、脱炭素化技術を用いた自動車用高品質鋼板の調達を2026年までに実施する予定だ。
同社では、サプライチェーン全体でもCO2排出量の削減に取り組むため、2030年までに2018年比30%削減をめざしている。今夏には、主要自動車メーカーとして世界で初めて、大陸間海上貨物の86%を化石燃料からバイオ燃料に切り替え、海上貨物のCO2排出量を84%削減している。