コンチネンタルは13日、ドイツのハノーバーに新本社屋をオープンし、その開所式を開催した。で開催された式典で、新本社を正式にオープンした。キャンパスと名づけた新本社屋は6つの建物で構成し、ハンス・ベックラー通りをまたぐ75メートルの吊り橋で北側と南側を結ぶ構造だ。雨水を回収し地熱を使ったエネルギー利用をはじめ、太陽光発電システムで年間最大30万キロワット時の電力を発電するなど、持続可能な環境に配慮した社屋となった。
新社屋には、ミュンヘンを拠点とする建築事務所「Henn」が担当。2019年に着工したが、パンデミックと大幅な資材不足のため予定からり2年遅れで今年11月に竣工した。社屋には木材や石材、天然繊維などの天然素材を多用し、スラット天井と可動式パーティションによる音響を和らげ快適で持続可能な職場環境を実現したという。ドイツ政府が定める気候変動に配慮した新しい建築基準に対応するなど、ヨーロッパで最も持続可能なオフィスビルのひとつとなったのが特長だ。例えば、駐車場の屋根にソーラーパネルが設置し、地熱システムによりビルが必要とするエネルギーをほぼまかなっている。屋上緑化されたエリアには太陽光発電システムも設置したほか、2カ所の駐車場に100基の充電ポイントを備え電気自動車や自転車の充電などに利用できる。
13日に行ったオープン式典には、ニーダーザクセン州のステファン・ヴァイル大臣やハノーファーのベリット・オネイ市長など150人を超える招待客が訪れた。コンチネンタルのニコライ・ゼッツァーCEOは、「コンチネンタルのビジョン、価値観、企業文化が、オープンでつながりのある持続可能な職場環境の中で生き生きと発揮される場所を創造した。これは私たちの一体感の表現であり、私たちの長期的な願望の象徴だ」と述べた。
12月からは、同社タイヤ部門とコンチテック部門に加えグループ各部門の従業員約2,400人が入居、勤務し始めた。オフィスはフリーアドレス方式を採用し、デスク予約システムを使って好きな場所で仕事をすることができる。