• 2024-05-18

コンチネンタル、レーシングタイヤをフォークリフト用タイヤにリサイクル

コンチネンタルは11日、レーシングタイヤをリサイクルしフォークリフトなどに使うソリッドタイヤ生産を開始した、と発表した。2022年シーズンのエクストリームEレーシングタイヤ300本を特殊な熱処理を施し再利用する。同社は2050年までに、タイヤ製品に持続可能素材を100%使用すると同時に、タイヤからタイヤへの循環率を60%にすることをめざす。


コンチネンタルは9月から、ドイツのコルバッハ工場でリサイクルカーボンブラックを使用しフォークリフト用のソリッドタイヤ生産を始めた。リサイクルするのは300本の「CrossContact Extreme Eレーシングタイヤ」で、タイヤリサイクル大手のピーラム・イノベーション社の協力で熱分解処理しカーボンブラックを回収し用いている。同社ではこうしたバージン原材料を節約することで、生産時のCO2排出量を削減することができるとしており、タイヤの持続可能性を高めるための重要な一手と位置付けている。

コンチネンタル・タイヤの素材開発・工業化責任者であるマティアス・ハウフェ氏は、「タイヤ生産において、遅くとも2050年までには循環型原材料を使用していく。タイヤからタイヤへの循環率を60%にすることをめざしている」と述べた。
コンチネンタルは、パートナーのピー社とともに熱分解による使用済みタイヤのリサイクルをさらに最適化していく方針だ。回収した工業用カーボンブラックを、ゴムコンパウンドに使用する予定だ。また、ピー社は同社の特許取得済みの熱分解技術を用いて、使用済みタイヤから原料を抽出し、オイルやガスにもリサイクルする。