メルセデス・ベンツは5日、中国で同社初のグリーン資産担保証券(ABS)を発行した、と発表した。発行額は7億6,500万人民元(169億円、1億ユーロ)で、利率は1.87%。メルセデス・ベンツは中国市場での新たな金融戦略と位置づけるとともに、電気自動車(BEV)購入用のローン商品として世界に先駆け整える。
電気自動車用ローンとして
メルセデス・ベンツ・オート・ファイナンス社(MBAFC)が中国銀行間債券市場を対象に、グリーン自動車ローン資産担保証券(ABS)を発行した。中国招商証券とBNPパリバ(中国)有限公司、中国銀行、スタンダードチャータード銀行(中国)有限公司が引き受け手配した。クラスA債券の規模は7億6,500万人民元(1億ユーロ)で、募集倍率は3倍、加重平均残存期間は1.42年、クーポンレートは1.87%という。このABSは、同社にとっても世界初のグリーンABSとなる。また、中国でのグリーン資産担保証券を発行した初の外資系自動車メーカーとなる。
同社では、この資金調達で中国でのバッテリー電気自動車(BEV)販売向けにあてる。メルセデス・ベンツ・グループの財務・IR部門責任者であるステフェン・ホフマン氏は「私たちは、”Ambition 2039 “に沿って、グリーン・ファイナンス戦略を拡大し続けている。このグリーンABSにより、当社は中国資本市場の投資家に対し、新たなグリーン金融投資を提供する」と述べた。
メルセデス・ベンツはすでに、中国で2016年3月以降、ABSを発行している。シルバーアロー・チャイナ・ローン(SACL)プラットフォームのもとで17件、総額約1,140億人民元(140億ユーロ)を発行した実績を持つ。(2024年7月5日)