• 2025-10-28

ZF、地平線ロボティクスと協業 中国でSAEレベル3対応運転支援システムを展開へ

ZFエレクトロニクス&ADAS部門責任者、クリスチャン・ブレネケ博士とHorizon Roboticsの創設者兼CEO、Yu Kai博士。

独自動車部品大手ZFグループは27日、中国のAI半導体メーカーであるホライズン・ロボティクスと提携し、SAEレベル3まで対応する先進運転支援システム(ADAS)を中国市場で共同開発する、と発表した。2026年から中国自動車ブランドの電気自動車(EV)に搭載される予定で、ZFの中国における知能化事業を本格的に拡大する。

新システムはZFの車載用高性能コンピュートプラットフォーム「ProAI」に、ホライズン社の最新チップ「Journey 6P」を組み合わせたもので、演算性能は1000TOPS(兆回/秒)を超える。都市部の自動走行支援「Navigate on Autopilot(NOA)」に対応し、高速道路から市街地、駐車場までを一貫して支援する。

ZFの電子・ADAS部門責任者クリスチャン・ブレネケ博士は、「中国は自動車産業における世界最大の革新拠点であり、当社にとって最重要市場だ。地平線ロボティクスとの連携により、グローバル技術と現地応用を融合させ、市場に適合した価値を提供する」と述べた。

一方、ホライズン社の余凱CEOは、「ZFの車体系・電子制御分野の専門性と当社のAI技術を掛け合わせることで、知能運転の普及を加速させる」と強調した。(2025年10月28日)

ZFは近年、中国市場でのソフトウエア・電子制御事業を強化しており、今回の協業は同国における開発・生産の一体化を進める戦略の一環。両社は量産化を通じ、先進運転支援の普及を高級車から大衆車へと広げる方針だ。(2025年10月28日)