• 2026-03-17

EVメーカーのポールスターは16日、総額3億ドルの新規株式投資を受けると発表した。EVメーカーを取り巻く資金調達環境が厳しさを増すなか、同社は過去4カ月で計10億ドルの資本を調達。親会社である吉利控股集団の支援を背景に財務基盤を強化し、複数の新型EV投入に向けた成長戦略を維持する構えだ。

出資には仏系金融機関のクレディ・アグリコルCIBのほか、ヴィーダ・ファイナンス、イノベーター、プロキシマスター・ホールディングスが参加する。

今回の資金調達では、投資家が取得する株式について、3年後に一定のリターンで売却できるプットオプション契約を吉利グループ傘下の企業と締結する。これは2025年12月および2026年2月の資本調達と同様の仕組みで、投資家に出口戦略を提示することで資金を呼び込みやすくする狙いがある。

株式の取得価格は米国預託証券(ADS)1株あたり19.34ドルで、各投資家の保有比率は5%未満となる見通し。規制当局の承認は不要で、取引は3月19日までに完了する予定だ。

ポールスターのマイケル・ロシェラー最高経営責任者(CEO)は「過去4カ月で総額10億ドルの新規資本を調達し、バランスシートと流動性を大きく改善した」と説明。国際金融機関の参加により株式の流動性が高まり、株主基盤の拡大にもつながったと強調した。

同社は2025年に過去最高の販売実績を記録したとし、今後3年間で4車種の新モデル投入を計画する。現在は「ポールスター2」「ポールスター3」「ポールスター4」「ポールスター5」の4車種を展開しており、2026年以降も新型車の追加を予定している。

EV市場では競争激化と金利上昇の影響で新興メーカーの資金調達が難しくなるケースも増えている。ポールスターは吉利グループの資本力を背景に財務基盤の安定化を図りながら、新モデル投入による成長戦略を進める考えだ。(2026年3月16日)