ポールスターは23日、X(旧ツイッター)での気候変動に対する誤報や偽情報に対する専用ボット「ポールスター・トゥルース・ボット(Polestar Truth Bot)」を立ち上げた、と発表した。アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで今月30日から開催される国連機構変動枠組条約第28回締約国会議(COP28 )に向けて発信する。自動車メーカーによる、気候変動議論に対する取り組みとして注目を集めそうだ。
ポールスターによると、ソーシャルメディアなどで気候変動の誤報や偽情報をめぐる様々な動きがあり、科学者や国連はこうした「気候否定派ボット」の増加に警鐘を鳴らしている。とくに、国連は誤報や偽情報が「地球の住みやすい未来を確保するための緊急行動を遅らせている」と指摘。大ソーシャルメディアプラットフォームの中でXが最下位だという。
ポールスターのサステナビリティ責任者であるフレデリカ・クラーレン氏は 「気候データの意図的な悪用は、非常に有害。特にCOP28を控えた今、事実と虚構の間で話が混濁している。私たちは、科学的データの真実の利用こそが気候変動対策を導く強力なツールになると信じている」と話している。
Polestar Truth Botは今月23日から30日にかけて、X上の気候神話に反論する。その対象として、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の特別報告書「1.5℃の温暖化の影響」やIEA(国際エネルギー機関)の「クリーンエネルギー移行における重要鉱物の役割」といった報告書などが含まれるという。
ポールスターは12月6日に、「Global Automotive Stocktake」と呼ぶパネルディスカッションを開催する予定だ。COP28 の開催期間は11月30日から12月12日まで。