全米自動車労組(UAW)は、海外自動車メーカー13社で1万人を超える工場労働者がUAWへの加入意思を示した、と発表した。2月1日には現代自動車のアラバマ州モンゴメリーにある工場の3割以上が署名したことを明らかにし、UAWへの加入キャンペーンを加速させたい考えだ。
UAWは「モンゴメリーは待てない」と題したビデオを公開し、現代自の工場労働者の権利をうたうアピールを始めた。退職間際にケガして退職金ももらえないケースや、10年間ほとんど昇給がないことなどを訴える労働者が登場した。現代自の工場では勤務する労働者の30%以上がUAW加入を求める「組合授権カード」と呼ぶ書類に署名した、と発表した。
「今回の発表は、ビッグ3における歴史的なスタンド・アップ・ストライキの勝利を受け、自動車労働者がUAWに加入するための全国運動における3つ目の大きな突破口」とUAWでは指摘し、VWのテネシー州チャタヌーガ工場とアラバマ州バンスのメルセデス・ベンツ工場についで現代自工場の動きは3社めとなることの意義を強調した。
UAWはGM、フォード、ステランティス以外の米国に工場を持つ自動車メーカー13社の労働者約15万人を対象に、昨年末からUAW加入を促す活動を展開している。対象となっているのは、トヨタと日産、ホンダ、スバル、マツダの日系5社と、欧州のメルセデス・ベンツ、BMW、VW、ボルボ、米国のテスラとリビアン、ルーシッドそして韓国・現代自。(2024年2月2日)