• 2024-05-18

APTIVの2023年業績好調。今年も大幅続伸見込む

APTIV(アプティブ、旧デルファイ・オートモティブ・システムズ)は31日、2023年業績を発表し、売上高は前年比14.5%増の200億5,100万ドル(2兆9,629億円)、営業利益は同23.4%増の15億5,900万ドル(2,303億円)と増収増益だった。自動車用ソフトウェア開発や電動化需要を反映し、新規受注が増加するとともに単価改善が進んだことで収益改善につながった。

今年のCESに出展したAPTIVブース。

地域別では、UAWストライキの影響を受け地元・北米では前年比9%程度の伸びにとどまったものの、欧州が17%増、アジアも12%増と大きく伸びた。需要の高まる安全装備システムのほかユーザーエクスペリエンス分野でのコックピットコントロールシステムやEV関連機器の引き合いが増収に貢献した。引き合いの強さから営業単価も引き上げ、収益力は高まった。償却費も前期の1億4,900万ドルから2億3,300万ドルに増えたにもかかわらず、売上高営業利益率は前年の7.2%から7.8%に増えた。

2024年通期の見通しは、米国での新車市場は1,800万台以下と2実績増を見立てる一方で、中国市場は3,000万台以下と2023年を下回ると見込む。しかし、引き続きソフトウェアや電動化分野の需要は根強いとして、売上高は213億~219億ドルに、営業利益は24億7,500万~26億7,500万ドルと2023年実績をいずれも大きく上回る水準を見込んだ。(2024年1月31日)