ステランティスは17日、米コントロールド・サーマル・リソーシズ・ホールディングス社(CTR)と再生可能エネルギーを用いたEVバッテリー用リチウムの生産支援に1億ドル超を投資する、と発表した。両社は昨年6月、年間最大2万5千トンのリチウム供給契約を結んでいたが今回、これを10年間の契約期間で毎年最大6万5,000トン規模の供給に拡大する。これにより、CTRは2027年にもステランティス向けに供給給を開始する予定だ。同社は、包括的なプロジェクト労働協約を通じて480件の建設雇用を創出し、資源が完全に開発された際には、940件以上の直接的なプロジェクト雇用の創出を見込んでいる。
ステランティス社のカルロス・タバレスCEOは「業界をリードする脱炭素化の基盤には、電気自動車のための構成要素として、低排出ガス生産と持続可能な供給が含まれている」と話し、CTR社との今回の合意で北米においてクリーンで安全かつ安価なモビリティを提供するための重要な一歩になると指摘した。
Dare Forward 2030戦略計画の一環として、ステランティスは、2030年までに欧州で乗用車BEV販売比率を100%に、米国で乗用車と小型トラックのBEV販売比率を50%にする計画を発表している。このため、ステランティスは北米と欧州の6つのバッテリー生産で約400GWhのバッテリー容量を確保している。ステランティスは、2038年までに”カーボン・ネット・ゼロ企業”をめざしている。