パナソニックオートモーティブシステムズ社は8日、「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)2024」で高性能コンピューティング(HPC)システム「Neuron(ニューロン)」を発表した。採用が加速するSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル、ソフトウェア定義車両)に対応し、大量データ処理に伴い搭載が増えているECU(電子制御ユニット)を最大80%削減することができるという。
パナソニックの「ニューロン」は、複数のコンピューティングゾーンを集約し車両のコストや重量、統合の複雑さを軽減することができるという。そのアーキテクチャと設計は、分散した電子制御ユニット(ECU)の数を最大80%削減することができ、内燃機関車やハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車などあらゆるモビリティ・プラットフォームに適しているとしている。とくに、複数のECUを1つの集中核に統合することでアップインテグレーション機能を組み込み、自動運転機能のほかさまざまな車両制御機能を処理できるという。また、最大1,000Wの熱を放散できる液冷設計を統合しているほか、標準ベースのデバイス仮想化を提供し複数のドメインで使用できるコア・マイクロサービスも提供する。
同社は昨年11月、ECUと車両開発を仮想化するクラウドベースの開発プラットフォーム「Virtual SkipGen(バーチャル・スキップジェン)」を発表。ソフトウェアのアップデートをニューロンCDCカードにドロップすることを可能にした。パナソニックブースはセントラルホールに開設している。