中国の自動車メーカー、比亜迪(BYD)の今年の新車販売台数が初めて400万台を超えるとともに、電気自動車(BEV)の販売台数が177万台程度となる見込みだ。180万台近い販売を米テスラは計画しており、世界のBEVトップを巡りテスラとBYDの駆け込み競争が注目を集めそうだ。
両者とも年間177万台程度か
BYDが2日発表した11月の新車販売台数は、前年同月比67.9%増の50万6,804台だった。これにより、今年1月からの累計販売台数は前年同期比40%増の375万7,336台となり、暦年では前年比40%増の420万台となり初の400万台超えをマークする見通しだ。
BYDは総販売でも初の400万台乗せに
一方、BEVの販売台数は11月実績で19万8,065台となり、前年同月に比べ16.4%増とハイブリッド車に比べて伸び悩んでいるものの依然として2ケタ伸長と堅調さを示している。1~11月の累計販売台数は155万7,258台で前年同期比12.5%増となり、12月に前年実績並みの19万台を販売したとして174万台余り、前年同月比で15%増の21万台を販売すれば年販177万台程度となる見通しだ。
テスラはこれまで、今年の販売計画を180万台としている。同社は毎月の世界販売台数を公表していないため、今年9月までの9カ月間の販売台数では129万3,656台、前年同期比2.3%減と実績割れにとどまっている。商品供給体制が整ったとして、7~9月の第3四半期には実績を上回る販売をみせており、通年では第4四半期(10~12月)が前年実績を確保できれば177万台程度になると見込まれる。
世界のBEV販売ではトップを走り続けてきたテスラに対し、2022年にはガソリン車の生産を止め電動車シフトで大きく伸ばすBYDが猛追している。四半期単位ではテスラを抜くこともあったBYDが、年間を通してBEVナンバーワンの座をつかむことができるか、いよいよ終盤戦を迎えている。(2024年12月2日)