ステランティスは24日、コネクテッドカー向けのテクノロジーサービス会社のクラウドメイド（本社＝英国）の人工知能技術と知的財産権と特許を買収、取得したと発表した。ソフトウェア戦略の強化が狙い。

買収に伴い、AI技術の開発に従事するクラウドメイドのエンジニアとソフトウェア開発者計44人がステランティスに移籍する。クラウドメイドを通じて、ステランティスの顧客向けに新たなモビリティ体験を提供する。顧客それぞれの運転・行動特性に応じたメンテナンス診断のほか、ドライビングスタイルのコーチング、エンターテイメントオプションに加え、専用の音声アシスタントや先進的なナビゲーションとマッピングなどを計画している。法人客向けにはターゲット機能を導入し、配送スケジュールの最適化や、生産性とEVパフォーマンスを向上させる。

ステランティスは「エンド・ツー・エンドで完全自社所有のナビゲーション機能を開発することができるようになる」としており、データを社内管理することで情報漏えいるリスクが低減されるという。

クラウドメイドの創業者でもあるジム・ブラウンCTOは、「クラウドメイドは今回の買収を歓迎しており、チームはステランティスとの協力関係を深めることで自動車のコックピットに新機能をもたらすことができる」と話す。（2024年1月25日）