• 2024-05-18

ポルシェ、「新型マカン」を電動化し発売~シンガポールでワールドプレミア開催~

ポルシェは25日、シンガポールでコンパクトクラスのSUV「新型マカン」をワールドプレミアとして発表した。ポルシェのBEVプラットフォーム「PPE」を採用した初の電気自動車(BEV)モデルとなる。最大470kW(639PS)の出力を発揮しスポーツブランドにふさわしい電動SUVに仕上げた。最大270kWの高性能急速充電が可能で、WLTPにおける航続距離は最大613kmという。

新型マカンは第2世代で、「新型マカン4」と「新型マカン ターボ」をラインナップした。先進的なデザインに加えてポルシェらしいパフォーマンスを体験できる人気SUVとして、BEVのみのモデルとして全面改良した。ポルシェのオリバー・ブルーメ会長は、「卓越したE-パフォーマンス、新しいドライバーエクスペリエンス、そして非常に印象的なデザインによって、マカンを完全に新しいレベルに引き上げた」と述べ、ポルシェらしい電動化への取り組みをアピールした。

新型マカンは最新のPSM電気モーターをフロントアクスルとリアアクスルに採用。「マカン4」は最大300kW(408PS)を発揮しながら、いわゆる電費はWLTPで21.1~17.9kWh/100kmをマークし、「マカン ターボ」は最大470kW(639PS)で 電費は同じくWLTPで20.7 – 18.8 kWh/100 kmを実現した。また、航続距離も最大で765 kmといい、マカン4によるいわゆる0‐100㎞で5.2秒、マカン ターボではわずか3.3秒の加速性能を持つ。最高速度はそれぞれ220km/hと260km/h。

BEVモデルとしたことで、800ボルト・アーキテクチャーを採用した新しい「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)」を採用。車体下に100 kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。直流の充電出力は最大270kWで、約21分以内に10%から80%まで充電することができるという。高電圧スイッチで800ボルトのバッテリーを定格電圧400ボルトの2つのバッテリーに分割しバンク充電することができる。これにより、新型マカンはHVブースターを追加することなく、最大135kWでの充電が可能になる。家庭用充電では最大11kWのAC充電となる。さらに、走行中に電気モーターで最大240kWのエネルギーを回収することができる。これにより、WLTPでの航続可能距離はマカン4で最大613 km、マカン ターボで最大591 kmとなる。

車両概要は全長4,784mm、全幅1,938mm、全高1,622mm。ホイールベースは前モデルより86mm長い。ヘッドライトは2つの部分に分かれ、4点式デイタイム・ランニング・ライトを備えたフラットなアッパー・ライト・ユニットを埋め込み車幅を強調する。マトリックスLEDテクノロジーを採用したメインヘッドライトモジュールをオプションで用意した。最適化されたエアロダイナミクスで空気抵抗係数は0.25を実現した。日常使いにも対応し、高い実用性を高品質な装備と広々とした室内空間で示した。電動化で、マカンのラゲッジスペースは拡大しており最大54リットル、リアシートの背もたれを倒せば最大1,348リットルの荷物容量を確保した。

最新のデジタル・ユーザー・インターフェースに備え、高品質なドライバーエクスペリエンスを提供する。12.6インチの曲線インストルメントクラスターと10.9インチのセンターディスプレイを含め最大3つのスクリーンを備えた。拡張現実(AR)技術を搭載したヘッドアップディスプレイも初めて採用したほか、アンドロイド・オートモーティブOSをベースにした「ポルシェ・コミュニケーション・マネージメント(PCM)」を標準装備した。(2024年1月26日)