米自動車部品サプライヤー大手のAPTIV(アプティブ、旧デルファイ)は31日、2024年第3四半期(Q3、7~9月)業績を発表するとともに、通期の業績見通しとして当初見込みを大きく下回ることを明らかにした。自動車メーカーの生産減が響いた。
Q3営業収入は車両生産減響き5.1%減の48億5,400万ドルに
2024年Q3の営業収入は生産台数の減少で部品納入が減少し前年同期比5.1%減の48億5,400万ドル(6,975億円)だったが、コスト低減などが奏功し営業利益は同12.8%増の5億300万ドル(722億円)と減収増益になった。これにより、営業利益率は前年同期の11%から12.2%に上昇した。一方、支払利息は前年同期の7,500万ドルから1億100万ドルに34%ふえ、金利アップの影響を受けた格好だ。
通期営業利益率は9~9.4%見込む
また、通期の業績見通しも発表し、営業収入は196億ドルから199億ドル(2兆8,167億円~2兆8,598億円)とし、当初の213億ドル~219億ドル(3兆610億円~3兆1,472億円)、前期実績の200億5,100万ドル(2兆8,815億円)から大きく減収する見込みだ。半面、営業収入は17億6,500万ドル~18億6,500万ドル(2,536億円~2,680億円)、前年同期に比べ13.2%~19.6%増と増益を見込む。営業利益率は9%~9.4%とし、当初の15%台には及ばない見通しだ。同社ではQ3を「短期的な逆風」とし、業績回復への自信を示している。
アプティブはGM系部品メーカーの旧デルファイ・コーポレーションで、2017年にパワートレーン事業と補修部品事業を切り離し、現社名のアプティブに改称した。(2024年11月1日)