• 2026-02-25

Polestar、欧州でグリッド報酬拡大 EV所有コスト圧縮へ

Polestar Energy

スウェーデンの電気自動車(EV)メーカー、ポールスターは25日、エネルギー管理サービス「ポールスター・エナジー」にグリッド報酬制度を追加し、ドイツとフランスで展開し始めた、と発表した。車両制御型スマート充電も導入し、欧州主要市場でEVオーナーの総所有コスト(TCO)削減を後押しする。

欧州では再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、需給調整の重要性が高まっている。家庭用EV充電を電力系統の安定化に活用する動きが広がる中、同社は充電時間を電力価格やグリッド状況に応じて最適化。利用者に対し、系統安定化への貢献分を「グリッド報酬」として還元する。

ドイツでは、英エネルギー企業のオクトパス・エナジー社と連携。同社が提供するAIを活用したスマートEV充電プラン「インテリジェント・オクトパス」契約と組み合わせることで、家庭での充電1回あたり最大50%のコスト削減が可能となり、年間最大300ユーロの節約につながるとしている。エネルギー価格が高止まりする欧州において、実質的なランニングコスト低減策となる。

2024年末に始動したポールスター・エナジーは、2025年半ばまでに欧州12市場へ拡大。従来はスマート充電や家庭用太陽光発電との統合を提供してきた。今回の車両制御型スマート充電の導入により、「Polestar 2」および「Polestar 4」では専用の統合型家庭用充電器が不要となる。車両自体が価格シグナルや家庭内需要を読み取り、充電時間を自動管理する仕組みだ。

EV充電の大半は家庭で行われるとされる。専用機器の設置という初期ハードルを下げることで、スマート充電の普及を加速させる狙いがある。加えて、電力価格が低い時間帯—再生可能エネルギー比率が高い時間帯—に充電を集中させることで、車両使用段階のCO₂排出削減にも寄与する。

EV市場では車両価格だけでなく、エネルギーコストや残価を含めたTCO競争が激化している。ソフトウエアを軸としたエネルギー連携の強化は、販売後収益モデルの拡張と顧客囲い込みを狙う戦略の一環とみられる。(2026年2月25日)