• 2026-07-17

ボッシュ、トヨタ、BMW、レプソルが100%再生可能ガソリン実証 既存車活用で脱炭素の現実解探る

独ボッシュとトヨタ・モーター・ヨーロッパ、BMWグループ、スペイン石油大手レプソルは15日、100%再生可能ガソリンのみで走行する既存ガソリン車の実証プロジェクトをスペインで開始したと発表した。2026年7月から6カ月間にわたり、約20台のトヨタ車とBMW車を運用し、既存車両や給油インフラを活用した脱炭素化の実現性を検証する。

使用する燃料は、レプソルがスペイン国内の一般ガソリンスタンドで供給する「Nexa 95」100%再生可能ガソリン。ボッシュは、給油履歴や車両データ、給油カード情報などを統合管理する「デジタル燃料ツイン」を提供し、再生可能燃料の利用状況をリアルタイムで追跡・認証する。

実証では、①再生可能ガソリンの市場供給体制、②デジタル認証技術の実用性、③既存車両による大規模運用の可能性――の3点を重点的に検証する。トヨタとレクサスの乗用車、BMWグループ車両が参加する。新たな車両開発や充電設備などのインフラ整備を必要とせず、現在普及しているガソリンエンジン車と給油ネットワークをそのまま活用できる点を特徴とする。

レプソルによると、Nexa 95はEU再生可能エネルギー指令(RED)の持続可能性基準を満たす原料から製造され、従来の化石燃料に比べ温室効果ガス排出量を大幅に削減できる一方、既存のガソリンエンジンとの互換性も確保している。4社は、今回の実証で得られたデータを欧州連合(EU)の政策立案者や業界団体へ提供し、電動車一辺倒ではない「技術中立(Technology Neutrality)」の政策形成を後押しする考えだ。

EUでは2035年以降の新車実質ゼロエミッション化を目標としているが、トヨタ・モーター・ヨーロッパは「電動化だけで目標達成が難しい可能性もある。再生可能燃料はハイブリッド車やプラグインハイブリッド車と組み合わせることで、カーボンニュートラル実現への橋渡しとなり得る」としている。ボッシュは、燃料の流通から最終消費までをデジタル管理する技術によって透明性を高め、再生可能燃料の信頼性向上と制度対応を支援する考えで、BMWも今回の実証を通じて将来のパワートレーン開発に活用できる実走行データの取得をめざしている。(2026年7月16日)