• 2024-05-18

小鵬汽車Q3業績、増産で原価増え売上赤字に

小鵬汽車は15日、2023年第3四半期(7~9月、Q3)の業績を発表した。これによると、売上高は85億3千万人民元(1771億6800万円)で前年同期に比べ25%増えた一方、31億6083万人民元(656億5040万円)の営業損失となった。同社では受注増に伴う増産で売上原価を大きく引き上げたとともに、為替変動によるコンパクトSUV「G3i」の在庫評価損を2億3千万人民元(47億7700万円)計上したため、と説明している。

期中の新車販売台数は4万8台で、前年同期に比べ35.3%伸びた。四半期では過去最高の販売台数で、今年1~9月では累計8万1443台、昨年Q4からの12カ月で10万台を突破した。Q3の自動車販売売上高は78億4424万人民元(1629億2500万円)となり、前年同期比25.7%増、2023年Q2と比べ77.3%増えた。ミドルサイズSUV「G6」の販売増が寄与した格好だ。

一方、売上原価は87.6億人民元(1819億円)と前年同期の59.0億人民元(1225億円)から48.4%増加し、また2023年Q2の52.6億人民元(1092億円)からも66.5%増えた。好調な車両販売で増産したことで売上高を上回る売上原価を強いられた。また、「G3i」に関連する2億3,000万人民元(47億7700万円)の在庫評価損を計上したためとした。これにより、2023 年Q3の売上総利益率はマイナス 2.7%(前年同期は 13.5%)となった。営業損失は31億6,000万人民元(656億3千万円)となり、赤字幅が広がった。

一方、Q3の研究開発費は13.1億人民元(272億円)で、2022年同期の15.0億人民元から12.9%減った。の販売費および一般管理費は16.9億人民元(351億円)で、前年同期の16.3億人民元から4.0%増えた。主にフランチャイズ店舗に支払う手数料増を理由としている。これにより、Q3の純損失は38.9億人民元(808億円)となった。

同社のホンディ・ブライアン・グー共同社長は「納車台数は9カ月連続で増加し、フリーキャッシュフローも大幅に改善した。新製品と技術主導のコスト管理で売上総利益率の顕著な改善が見込まれている。これらの強みを生かし、第4四半期のフリー・キャッシュ・フローはさらに強化される見込みだ」と述べた。