• 2024-05-18

フォード、UAWに7回目の提案

フォードモーターは3日、全米自動車労組(UAW)に2028年4月30日までの新基本労働協約の暫定合意に向け包括的な提案を行った、と発表した。全米トップクラスの賃金への水準引き上げと福利厚生、雇用保障などを改めて盛り込んだ。同社がUAW側に提案するのは7回目となる。

フォードのジム・ファーリー社長は「我々は、特に我々の大きなアメリカでの足跡とUAWの労働力を考慮し、会社にとって高くつく提案をテーブルに乗せた」と話し、賃金を全米での上位25%以内となる水準に引き上げるほか、福利厚生や各 UAW 工場の製品公約、雇用保障などを盛り込んだ。新たなバッテリー工場に対しては、「米国内の将来のバッテリー工場についてUAWと協力する可能性には前向きだが、これらは数十億ドル規模の投資であり、競争力のある持続可能なレベルで操業しなければならない」と指摘し、建設中の4つのバッテリー工場のうち3つはフォードとSKオンとの合弁事業ブルーオーバルSKによるものとしながら、UAW側に工場内組織づくりを容認する姿勢を示した。また、EV化で職場を失いかねないとの懸念に対しては「当面は、ICE 製品の需要に対応するため従業員の退職に伴い雇用を増やす必要がある」と雇用の維持にも言及した。