• 2024-05-18

UAW、フォード工場でのストを回避。新基金で組織化支援を強化も

全米自動車労組(UAW)は21日、23日にも予定していたフォードモーターのケンタッキー・トラック工場でのストライキを中止する、と発表した。同工場での看護師配置など、いわゆる地域協約を求めていた。また同日、UAWは非組合工場での組織化運動のために4,000万ドル(60億円)を拠出することを決議したことを明らかにした。

地域協約での暫定合意

UAW第862支部、といわれるフォード・ケンタッキー・トラック工場で暫定労使合意に達し、ストライキを回避すると発表した。同工場では熟練技能や安全衛生、人間工学に関連する同湖往生ならではの労使課題を取り上げ、その改善を図る地域協約の締結を求めていた。UAWは交渉の結果、「懸念していたこれらの問題やその他の中核的な問題に対処するものとして暫定合意した」と話している。

非組合の組織化に4,000万ドル基金を創設

一方、組織化をめざす自動車メーカーやバッテリー工場の労働者を支援するために、UAWは2026 年までに4,000万ドルの新たな組織化基金を設ける、と発表した。UAWの執行委員会は今週火曜日に、同方針を確認、基金拠出を決議した。UAWでは今後数年間で、電気自動車のバッテリー領域で数万人規模の雇用が創出させる見通しとしており、既存の業務からのシフトを予想しながら同分野の労働者を組織化する狙いだ。 UAWではすでに、チャタヌーガのフォルクスワーゲンの労働者の過半数が組合の組織化を支持したほか、アラバマ州の現代自動車とメルセデス・ベンツの工場でも組織化の機運が高まっているという。(2024年2月22日)