米テネシー州チャタヌーガのフォルクスワーゲン(VW)工場従業員が投票を行い、20日までに労組を結成し全米自動車労組(UAW)に加入することを決議した。北米に進出している海外メーカー工場でUAW加盟は初めてとなる。UAWはVW従業員の加入を歓迎するコメントを発表した。今後、他の海外メーカー工場でもUAW加入を問う従業員投票が行われる見通しで、北米での自動車メーカー工場のUAWシフトが加速するか注目を集めている。
旧ビッグスリーの賃上げが刺激
VWチャタヌーガ工場でUAWへの加入賛否を問う従業員投票が行われ、賛成2,628票、反対985票でUAWへ加入することを決めた。同工場ではこれまでも2回にわたってUAW加入を問う従業員投票を行ったが、いずれも否決していた。UAWは、ゼネラル・モーターズ(GM)など旧ビッグスリーをはじめ組織化する工場で昨秋、大幅な賃上げを勝ち取っており、同様の待遇改善を求める海外メーカー工場従業員の動きにつながっている。
5月はアラバマのベンツ工場でも投票
UAWによると、アラバマ州バンスのメルセデス・ベンツ工場でも5月13~17日にかけて同様の投票が行われるほか、モンゴメリー州の現代自動車やミズーリ州のトヨタ自動車の工場でもその動きが広がりをみせているという。(2024年4月20日)