• 2024-05-18

ホンダ、1.7兆円投じカナダにBEV工場を新設  北米でのBEV生産を大幅強化へ

カナダ・オンタリオ州アリストンで発表するホンダの三部敏宏社長

ホンダは25日、カナダに電気自動車(BEV)の新工場を建設する、と発表した。2028年にも、年間24万台規模のBEVと合弁で年間36GWhのバッテリーを生産する。総投資額は約150億カナダドル(1兆7,092億円)となる。ホンダは将来のBEV需要拡大を見込み、米国でもBEV生産体制づくりを推し進めている。今回のカナダでのBEV工場建設で北米でのBEV生産体制を大幅に強化、BEVシフトを加速させる。

ホンダはカナダのオンタリオ州アリストンにBEV工場を建設するとともに、GMなどが設立したポスコフューチャーエム社と日本の旭化成と合弁でBEV用バッテリー工場を新設する。ポスコは正極活物質・前駆体(CAM/pCAM)加工工場を、旭化成はセパレーター工場を担当する。これにより、カナダでもBEVの一貫生産体制を整えることになる。 これにより、オンタリオ州にある既存の2つの車両組み立て工場で現在4,200人の雇用をそのまま維持するほか、BEVとバッテリー工場の建設で少なくとも1,000人規模の新規雇用を見込んでいる。

ホンダは米国オハイオ州で7億ドルを投じ、メアリズビル工場でのガソリン/ハイブリッドモデルの2つの生産ラインを今年から1本に統合するなどイーストリバティ工場とともにBEV向けに生産設備を見直している。アンナ・エンジン工場でもエンジン生産の一部をアラバマ工場に移管しBEV用のIPUやバッテリーケースが生産できるように整える予定だ。また、韓国LGエネルギーソリューションと合弁で年間40GWhのリチウムイオンバッテリー生産を2025年から始める。

ホンダは、2040年までにBEVとFCEVが自動車販売の100%を占めるようにするグローバルイニシアティブを打ち出しており、米国に加えてカナダでのBEV生産体制づくりを通じて、将来にBEV需要に対応していく狙い。(2024年4月26日)