• 2026-10-06

米国トヨタ、ミシガン州に電池開発拠点を開設 北米の評価体制を強化

米国トヨタは1日、ミシガン州サリーンの研究開発拠点に「トヨタ・バッテリー・センター・オブ・ノース・アメリカ(TBC)」を開設したと発表した。原材料の調達から車両での使用、リサイクルまで、電池開発の各段階に対応する試験・評価機能を強化する。北米の生産拠点と連携し、電動車向け電池の性能や耐久性の向上につなげる。

新施設の面積は約3万平方フィート(約2,800平方メートル)。ミシガン州に勤務する電池分野の技術者らが、開発・評価の中核拠点として活用する。ノースカロライナ州の電池生産会社「トヨタ・バッテリー・マニュファクチャリング・ノースカロライナ」向けの電池評価を支援するとともに、北米各地の車両工場とも連携する。

施設では、エンジニアや技術スタッフが電池性能を評価し、新技術の開発に取り組む。対象はハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、水素を利用する車両、電気自動車(BEV)など。複数の技術を組み合わせて電動化を進めるトヨタの「マルチパスウェイ」戦略を、電池開発の面から支える。

米国トヨタの研究開発部門で上級副社長兼最高技術責任者(CTO)を務めるケイタ・モリツ氏は、新拠点について「トヨタが培ってきた電池開発の取り組みを北米でさらに広げる役割を担う」と説明した。

開設の狙いのひとつは、北米の顧客が実際に使う環境に即した電池開発と、販売後に生じた問題への対応を速めることだ。パワートレーン担当のジョーダン・チョビー・グループ副社長は、「現地に評価機能を置くことで、市場で発生した不具合を、その発生源に近い場所で迅速に把握・解決できる」と話した。米国の運転者が日常的に直面する使用条件に対応し、より長寿命の電池を開発するとした。

北米における電動車事業の拡大には、電池の生産能力に加え、品質や耐久性を現地で検証する体制も欠かせない。TBCは、研究開発と電池・車両生産を結ぶ評価拠点として、製品の改善を支える位置づけとなる。

米国トヨタはミシガン大学の「エレクトリック・ビークル・センター」と連携し、施設や試験・評価機能を研究パートナーにも開放する方針だ。同センターの創設メンバーとして、次世代の電池エンジニアや技術スタッフの育成にも取り組む。米国トヨタのミシガン州での研究開発活動は50年以上に及ぶ。今回の開設は、同州で蓄積してきた車両開発の基盤に、電動化を支える電池の開発・評価機能を加えるものとなる。

(2026年10月2日)