• 2024-05-18

NIO2023年業績、販売新記録も営業赤字

蔚来汽車(NIO)は5日、2023年業績を発表。第4四半期に入って原材料費の低減で収益力が改善したものの、依然として開発投資負担が重く営業損失は前年よりも7,000億人民元(1,460億円)多い226億5,500万人民元(4,720億円)に膨らんだ。2024年は第1四半期で販売増に転じ営業収益も拡大する、と見込んでいる。

2023年の新車販売台数は16万38台で前年比30.7%増と大きく伸び同社の販売記録を塗り替えた。売上高は自動車販売で492億5,727万人民元(1兆265億円)となり、前年比8.2%増と増えた。販売台数の伸びに売り上げが追い付かず台当たり単価の伸び悩みが影響した格好だ。一方、充電関連商品の増収などで全体の総売上高は前年比12.9%増の556億1,793億人民元(1兆1,590億円)となった。

売り上げ総利益率は前年の10.4%から5.5%に大きく低下。売上原価が525億6,610万人民元(1兆1,517億円)と前年に比べ19.1%増えたのが響いた。また、研究開発費は同23.9%増の134億3,140万人民元(2,799億円)とし、販売費および一般管理費も同22.3%増の128億8,460万人民元(2,685億円)となり収益を圧迫した。

NIOは、昨年末にCYVNから22億ドル(約3,300億円)の出資を受け財務の健全化にメドをつけた、としている。NIOのウィリアム・ビン・リー会長兼CEOは、「私たちは間もなく、市販車の中で最高の演算能力を備えた2024年型NIO製品の納入を開始する。ユーザーの運転とデジタル体験を常に向上させ、都市道路向けのNavigate on Pilot Plus (NOP+)をNT2.0ユーザーの皆様に第2四半期には提供する予定だ」と述べ、その競争力がさらに強化されるとの見通しをアピールした。(2024年3月6日)