• 2024-05-18

ステランティス、南米で56億ユーロを投じ脱炭素化技術開発を支援

ステランティス6日、南米で2025年から2030年までに総額56億ユーロ(9,021億円)の投資計画を発表した。新しいバイオハイブリッド技術の開発や自動車のサプライチェーンにおける脱炭素技術などを促進するとともに、40以上の新製品の発売に取り組む。

ステランティスはブラジルと南米でそれぞれ31.4%と23.5%の市場シェアを持っており、同地域における地域産業の発展を強化するとともにクリーンで安全・安価なモビリティの提供をめざす同社の事業計画を加速させたい考えだ。

具体的には、バイオ燃料(エタノール)によるハイブリッド・エンジン開発とその生産を強化するほか、順次生産し市販する3つのハイブリッド・パワートレインモデルを支える。同社によると、「バイオ・ハイブリッド」、「バイオ・ハイブリッド電動デュアル・クラッチ・トランスミッション(eDCT)」、「バイオ・ハイブリッド・プラグイン」そして「BEV」で、2024年末までに導入する計画だ。

ステランティスのカルロス・タバレスCEOは、「今回の発表は、南米の自動車産業の将来に対する当社の信頼とコミットメントを確固たるものにするものであり、この地の良好なビジネス環境に応えるものだ。」と述べ、南米での脱炭素化を積極展開する方針を表明した。

ステランティスは南米の3大市場、ブラジルとアルゼンチン、チリで昨年、87万8000台を超える新車販売を記録した。市場シェアは23.5%で、なかでもブラジルではシェア31.4%で首位に立っている。同社はまた、アルゼンチンの「アルゼンチン・リチオ・イ・エネルギアS.A.」株を19.9%を取得したほか、「ノラート社」と「Dパショラ社」を買収し、南米最大の自動車部品販売会社としてアフターマーケット分野でのプレゼンスを拡大している。(2024年3月8日)