フォルクスワーゲン(VW)グループは14日、2024年の新車販売台数を発表。中国市場での落ち込みが響き、前年比2.3%減の902万7,400台にとどまった。電気自動車(BEV)販売は中国で堅調ぶりを示しながらも地元・欧州で伸び悩み、計74万4,800台(前年比3.4%減)と70万台をキープした。
BEV販売は3.4%減の74万4,800台
ブランド別では、VWの乗用車は前年比1.4%減の479万6,900台で、商用車は同0.3%減の40万8,300台だった。一方、トラック・バスは同23.6%増の4万5,800台と伸ばした。シュコダは同6.9%増の92万6,600台、スペインのセアトとクプラは同7.5%増の55万8,200台といずれも堅調な販売を示した。
シュコダとセアトは販売増、アウディは11.8%減
「プログレッシブ」と呼ぶ、アウディとベントレー、ランボルギーニは計169万2,500台(同11.8%減)と大きくマイナス。うちアウディは同11.8%減の167万1,200台だった。「スポーツ・ラグジュアリー」ブランドのポルシェは同3%減の31万700台にとどまった。トラック部門では、VWトラック&バスとともにスカニアも同5.7%増の10万2,100台と伸ばした。
BEV販売では、VW(乗用車)が同2.7%減の38万3,100台となったほか、アウディも同7.8%減の16万4,500台に、ポルシェも同3.7%減の3万9,100台と実績割れを強いられた。
中国は9.5%減で300万台割れに
地域別では主力の中国が同9.5%減の292万8,100台と300万台を下回った一方で、北米で同6.4%増の105万7千台、南米では同14.7%増の59万4,300台に伸ばした。西ヨーロッパは同0.4%減の325万8,600台とほぼ横ばいだった。
BEV販売の地域別は、欧州が同5.2%減の44万7,900台、米国で同30.5%減の4万9,400台と落ち込んだ半面、中国では同8.1%増の20万7,400台に、その他地域で同12%増の4万100台と増やした。欧州でのBEVシェアは約21%という。
ブルーメCEO「(今年も)30の新型モデルを」
VWグループのオリバー・ブルーメCEOは、「厳しい市場環境の中、2024年には計900万台を納車し、数多くのイノベーションを搭載した30以上の新型モデルを発売した。VWグループはヨーロッパで電気自動車の圧倒的な市場リーダーだ。今年、引き続き製品ラインナップを刷新し、さらに30の新型モデルをお客様に届ける」と話した。(2025年1月14日)