• 2026-05-08

独トレイトン、850億ユーロ規模のグリーン資金を調達

Scania R-series BEV

独商用車大手トレイトングループは7日、バッテリー電動商用車(BEV)向け投資を目的とした総額8億5,000万ユーロ(約1,500億円)のグリーン資金調達を実施した、と発表した。ユーロ建てグリーンボンドの発行に加え、グリーンローンも組成し、ディーゼル車から電動パワートレインへの転換を金融面から加速する。

同社は商用車メーカーとして初めて、5億ユーロ(約880億円)のグリーンボンドを発行した。期間は5.5年、固定利率は3.875%。2025年10月に策定したグループ共通の「グリーン・ファイナンス・フレームワーク」に基づく初案件となる。これに加え、3億5.000万ユーロ(約616億円)のグリーンローン契約も締結。両案件を合わせた調達総額は8億5.000万ユーロに達した。

調達資金は、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則における「クリーン輸送」カテゴリーに該当する、BEV商用車やゼロエミッションモビリティ関連プロジェクトへ充当する。

トレイトンのミヒャエル・ヤックシュタインCFO兼CHROは「トレイトンレベルで初となるグリーンボンドとローンは、当社の資金調達戦略における重要な節目だ。電動化戦略を債券・融資市場へ具体的に結び付けるものであり、投資家に商用輸送の変革へ参加する透明で信頼性の高い機会を提供する」とコメントした。

今回のグリーンボンドには強い投資家需要が集まり、発行額の約5.4倍に相当する注文を獲得した。欧州を中心とした国際投資家の間で、商用車の脱炭素化への関心が高まっていることを示した格好だ。

また、同社のグリーン・ファイナンス・フレームワークは、S&Pグローバル・レーティングから最高評価となる「ダークグリーン」の認定を取得。社内のグリーン・ファイナンス委員会が投資案件の選定やモニタリングを担う。発行から12カ月以内に資金使途や環境効果をまとめた報告書を公表する予定としている。(2026年5月7日)