
現代自動車アメリカは26日、販売店が運営するモバイルサービス(出張整備)を全米で展開すると発表した。専用車両を使い、顧客の自宅や勤務先で定期点検や軽整備を行う。販売増加に伴う整備需要の拡大に対応するとともに、顧客利便性向上を図る狙い。
自宅や職場で点検・軽整備 年内150台体制へ
出張整備では、オイル交換やタイヤローテーション、ソフトウエア更新、ブレーキパッド・ローター交換、サービスキャンペーン対応などを実施する。洗車や簡易ディテーリングにも対応する。
同社はこれまで、一部販売店で出張整備の試験導入を進めており、販売店と顧客双方で利用が拡大したことから本格展開に踏み切る。2026年末までに全米で150台の稼働をめざしている。サービスは参加ディーラーが提供し、予約は各販売店のオンラインサービスページから受け付ける。整備にはメーカー認定技術者と純正部品を使用すると同時に、店舗での通常作業と同等水準の品質を維持する。
同社では、全米展開に伴い販売店に対し出張整備向け車両への機材搭載やソフトウエア、DMS(ディーラー管理システム)連携などを支援するほか、個別指導も実施する。出張整備展開で、定期整備の囲い込みや顧客ロイヤルティ向上につなげたい考えだ。
現代自動車アメリカのミシェル・ポワリエ副社長(アフターセールス・顧客体験担当)は、「自宅や職場で整備予約ができることで、顧客の時間損失や負担を最小化できる。現代の顧客ニーズに合致したシームレスなサービス体験になる」と話している。
米市場では、テスラが以前から出張整備網を展開しているほか、フォードモーターやゼネラル・モーターズ系列の販売店でも出張整備の導入が広がっている。EVやコネクテッドカーの普及でソフト更新や軽整備需要が増える中、ディーラー来店を前提としないサービス体制への移行が加速しているといえそうだ。(2026年5月27日)