• 2026-07-17

ボルボ・カーズ、第2四半期は営業黒字転換 年間コスト削減を前倒し達成

ボルボ・カーズが17日に発表した2026年第2四半期(4〜6月)決算は、営業利益(EBIT)が8億スウェーデンクローナ(約120億円)となり、前年同期の100億クローナ(約1,500億円)の赤字から黒字転換した。売上高は777億クローナ(約1兆1,700億円)と前年同期比16.9%減だったものの、年間目標としていた50億クローナ(約750億円)のコスト削減を計画より6カ月前倒しで達成し、収益改善を進めた。

営業利益率は1.1%(前年同期▲10.6%)、基本的1株利益は0.42クローナ(約6.3円、前年同期▲2.53クローナ)となった。一方、フリーキャッシュフローは新型EV「EX60」の立ち上げに伴う在庫積み増しなどにより52億クローナのマイナス(約▲780億円、前年同期は42億クローナ〈約630億円〉のプラス)となった。

販売面では、中国市場の急速な減速や価格競争の激化が業績を圧迫した。一方、最大市場である欧州ではBEV(電気自動車)販売が前年同期比23%増(トルコを含む)と好調を維持。EV専用小型SUV「EX30」の需要が堅調だったほか、大型SUV「EX90」は過去最高の受注ペースを記録した。4月にはスウェーデン工場で新型「EX60」の生産を開始し、7月には顧客への納車も始まった。米国市場についても、電動車向け補助金終了の影響が和らぎつつあり、5月と6月は2カ月連続で販売が前年同月を上回るなど回復の兆しが見えている。

電動化も着実に進展した。BEVの販売比率は25%と前年同期から4ポイント上昇し、プラグインハイブリッド車(PHEV)を含む電動車比率は52%と同8ポイント上昇。販売車両の過半を電動車が占めた。

同社は原材料価格の上昇が続く中でも、今年に入り間接費や変動費を中心に50億クローナ(約750億円)のコスト削減を実現した。2025年に達成した80億クローナ(約1,200億円)の支出削減に続く取り組みで、人員約3,000人の削減を含む構造改革が効果を上げている。また、ベルギー政府およびフランダース政府との間でゲント工場の競争力強化に向けた覚書を締結。他社ブランド車の受託生産も視野に設備稼働率の向上を図る。

ハーカン・サムエルソンCEOは「極めて厳しい事業環境の中でも戦略的施策は着実に前進している。下期は上期よりも改善すると確信している」と述べた。同社は下期について、欧州販売の拡大と米国市場の回復を背景に販売が大幅に改善する一方、中国市場は厳しい状況が続くと見込む。フリーキャッシュフローも下期後半に大幅な改善を見込み、通期では収支均衡付近まで回復する見通しだ。

さらに今夏以降には新たな電動車2車種を発表する予定で、9月17日の戦略説明会では過去最大規模の商品計画や地域最適化戦略など、中長期成長戦略の次の段階を公表する。(2026年7月17日)