
ゼネラル・モーターズ(GM)が収益重視への事業転換で成果を鮮明にしている。電気自動車(EV)市場の成長鈍化や関税・原材料価格など事業環境の不透明感が続くなかでも、利益率の高い北米事業を軸に収益力を高め、2026年通期業績見通しを今年2回目となる上方修正した。販売台数の拡大を追う経営から、商品構成やコスト管理を重視する経営への転換が、業績改善につながり始めた格好だ。
4~6月期営業利益、3割増
GMは21日、2026年4〜6月期決算を発表した。売上高は前年同期比1.9%増の480億2,600万ドル(約7兆8,100億円)となった。調整後営業利益(EBIT)は29.8%増の39億4,300万ドル(約6,400億円)と大幅な増益となり、利益率も8.2%と前年同期の6.4%から改善した。一方、株主に帰属する純利益は13億500万ドル(約2,120億円)と31.1%減少し、希薄化後1株利益(EPS)も1.41ドルと前年同期の1.91ドルを下回った。ただ、特殊要因を除く調整後EPSは3.57ドルと41.3%増加し、本業の収益力改善が際立った。
利益率改善を支えたのは北米事業だ。GM北米(GMNA)の調整後EBITは34億4600万ドル(約5,600億円)と42.7%増加し、利益率も8.6%へ上昇した。自動車事業の調整後フリーキャッシュフローも50億3300万ドル(約8,180億円)と78.0%増加した。一方、国際事業(GMI)の調整後EBITは1億9000万ドル(約309億円)と6.6%減少したが、中国事業の持分利益は8300万ドル(約135億円)と16.9%増加した。
こうした収益改善を受け、GMは2026年通期見通しを引き上げた。調整後EBITは140億〜160億ドル(約2兆2,760億〜2兆6,020億円)とし、従来予想から5億ドル引き上げた。調整後自動車フリーキャッシュフローも95億〜115億ドル(約1兆5,450億〜1兆8,700億円)へ引き上げ、調整後EPSは12.00〜14.00ドルとした。取締役会は1株当たり0.18ドルの四半期配当を決議した。支払日は9月17日で、9月4日時点の株主を対象とする。
上期営業利益1.3兆円に

2026年上期(1〜6月)の売上高は916億5000万ドル(約14兆9,000億円)と前年同期比0.6%増、調整後EBITは25.6%増の81億9600万ドル(約1兆3,330億円)となった。純利益は39億3200万ドル(約6,390億円)と16.0%減少したものの、利益率は改善している。今回の業績修正は、EV市場の変調や政策変更など外部環境に左右されやすい局面でも、内燃機関車を含めた幅広い商品構成と北米事業の高い収益力を維持できることを示した意味合いが大きい。市場では、GMが投資と株主還元を両立しながら収益基盤を強化できるかが今後の焦点となる。(2026年7月22日)