• 2024-05-18

ボルボ・カーズ、創業来の最高業績を記録。初の年販70万台、2024年は80万台乗せ見通し

ボルボ・カーズの2023年業績が創業以来の過去最高となった。新車販売は前年比15.2%増の70万8,700台と初の70万台乗せとなり、売上高は同21.0%増の3,993億4,300万SEK(5兆6,267億円)、営業利益は同10.7%減の199億3,900万SEK(2,809億円)だった。合弁会社などを除く単体の税引き前利益は同43%増の256億SEK(3,607億円)だった。販売台数、売上高、単体利益はともに同社97年の歴史上新記録となった。同社は2024年の新車販売見通しで、前期以上の伸びを見込み年販80万台乗せをめざす意向だ。

「Volvo EX30」ボルボ・カーズのBEV比率は16%となった。

地域別では、米国での販売が好調で前年比26.2%増の12万8,700台と大きく伸び、売上高も国別で中国を上回り最も多い751億7,200万SEK(前年比21.1%増、1兆591億円)を達成した。伸び率で最も高かったのはベルギーで同63.7%増の2万3,900台だった。一方、中国は販売台数が同4.8%増の17万100台にとどまり、売上高も同3.7%増の735億4,500万SEK(1兆362億円)だった。英国でも好調な販売を示し、同37.3%増の5万100台とドイツ、地元・スウェーデンを抜いて国別3位に躍り出た。

2023年の電気自動車(BEV)販売台数は11万3,419台で前年比70%増えた。これにより、BEV比率は16%となり、前年の10.8%から大きく伸びた。同社では、2024年はさらにBEV販売が増えるとみている。2023年第4四半期末には、新型小型SUV「EX30」の納車が始め、ベルギー「ゲント工場」でのEX30増産することも決めた。また、2024年前半には新しいフラッグシップSUVとする「EX90」の生産を始める。さらに、昨年11月に中国で公開したMPV「EM90」も生産を開始した。

一方、財務不安が指摘されるポールスターについて、新商品への期待感を示しつつボルボ・カーズの保有株見直しを検討することも明らかにした。合わせて、ポールスターへの追加融資は実施しない一方で、既存の転換社債型ローンの返済期間を18カ月延長し2028年末までとする計画があることを明らかにした。(2024年2月2日)