• 2024-05-18

ボルボ、充電ベンチャーに出資。充電時間3割短縮へ

ボルボ・カーズは12日、充電テックベンチャーの英ブリーゼ・バッテリー・テクノロジーズと資本業務提携した、と発表した。ボルボ・カーズの電気自動車(BEV)用バッテリー管理プラットフォームに、ブリーゼ社のソフトウェアを統合、導入することで、BEV受電時間を約3割短縮する。

ボルボ・カーズのベンチャー投資部門のボルボ・カーズ・テック・ファンドが、ブリーゼ社に出資した。ボルボ・ファンドによる初の投資となる。ブリーゼ社が持つアルゴリズム対応充電ソフトウェアをボルボ・カーズのBEVに今後展開する。これにより、ボルボ・カーズではエネルギー密度と航続距離を維持したまま、BEVで10~80%の充電状態から充電するのにかかる時間を30%短縮できるほか、バッテリーのライフサイクル改善に役立つという。

ボルボ・カーズ・テック・ファンドのアン=ソフィ・エクベリCEOは、「ブリーゼ社とのパートナーシップは、BEV顧客にとって身近なペインポイントに対処し、当社の充電性能をさらに競争力のあるものにするのに役立つ」と話し、BEV普及を促すものとの期待感を示した。ブリーズ・バッテリー・テクノロジーズのイアン・キャンベルCEOは、「当社の技術をボルボの次世代EVプラットフォームで大規模に展開することで、革新的な自動車設計と性能向上への扉が開かれる。便利で急速な充電は、私たちが目指す未来を実現する礎のひとつだ」と述べた。

ブリーゼ社は、2019年にインペリアル・カレッジから独立したロンドンを拠点とする新興企業。同社の組み込みソフトウェア製品「ブリーゼ・チャージ」と「ブリーゼ・ライフ」は、アダプティブ・チャージを使用し充電電流を理想的な行えるのが特長だ。バッテリーの性能を引き出し、より高速な充電やサイクル寿命の延長、安全性を向上させるという。(2024年3月13日)