• 2026-05-14

ボルボ、アプティブ製次世代レーダー採用

米自動車部品大手のアプティブ(旧デルファイ・オートモティブ)は12日、同社の次世代車載レーダー「Gen 8 Radar」が、ボルボ・カーズの次期車両向けに採用された、と発表した。2028年以降に投入する新型車へ順次搭載し、高度運転支援システム(ADAS)や自動運転機能の強化につなげる。

今回の採用は、ソフトウエア定義車(SDV)への移行を進めるボルボ・カーの車両戦略に対応したもの。AIや機械学習を活用する次世代ADASに向け、高精度な周辺認識能力を提供する。ボルボ・カーズは安全性能をブランド戦略の中核に据えており、複雑化する都市交通環境や悪天候下での認識性能向上を図る。

アプティブの「Gen 8 Radar」は、自社開発のアンテナおよび半導体設計を採用した高解像度レーダープラットフォーム。複雑な交通状況を識別する角度分解能を高めたほか、雨天や視界不良時など厳しい環境下での認識精度を向上させた。カメラなど他センサーとの統合を前提としたマルチセンサーフュージョンにも対応し、車種横断で展開可能な拡張性を備える。

ボルボ・カーズのソフトウエアエンジニアリング責任者、アルウィン・バッケネス氏は、「安全は実際の走行環境を前提に設計されるべきだ」とコメント。アプティブの新型レーダーにより、「より複雑な運転環境でも高度な認識能力を実現できる」とした。

自動車業界では、SDV化に伴い車両の認識性能が競争力を左右する要素となっている。なかでもレーダーは、LiDARやカメラと並ぶ中核センサーとして重要性が高まっており、各社はAI処理を前提とした高性能化を急いでいる。アプティブとボルボ・カーズの提携は、次世代安全技術の主導権争いを反映した動きといえそうだ。(2026年5月14日)