• 2026-08-05

アプティブ、第2四半期営業利益15%増 事業再編で収益力向上、非自動車分野も2ケタ成長

自動車部品大手のアプティブ(Aptiv)は4日、2026年4~6月期決算を発表した。売上高は前年同期比2%増の32億7,400万ドル(約5,350億円)、営業利益は13%増の3億6,700万ドル(約600億円)、継続事業ベースの純利益は12%増の2億9,800万ドル(約487億円)となった。電装事業の分社化を経て収益性が改善したほか、自動車以外の産業向け事業が2ケタ成長を維持し、事業ポートフォリオの転換が進んだ。

調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は12%増の6億1,300万ドル(約1,002億円)となり、利益率は18.7%と前年同期の17.1%から1.6ポイント改善した。調整後1株利益(EPS)は1.63ドル(約266円)と前年同期の1.31ドルを上回った。

ケビン・クラーク会長兼CEOは「新生アプティブとして初めての四半期で、売上成長の再加速と利益率の改善を実現した」と総括。そのうえで、「非自動車分野は2桁成長を続け、ロボティクス事業では提携段階から商業化へ移行し、7月にはドローン市場で大型案件を獲得した」と述べ、事業の多角化が着実に進展しているとの認識を示した。

地域別売上では、北米が前年同期比10%増、アジア太平洋地域が6%増と堅調に推移した。中国市場も5%増となった。一方で、欧州・中東・アフリカ(EMEA)は8%減、南米は4%減となり、地域ごとの差が鮮明となった。事業別では、コネクターや高電圧配線などを手掛ける「Engineered Components」が5%増収となり、利益も17%増加。ソフトウエアや先進運転支援システム(ADAS)などを担う「Intelligent Systems」は売上高が横ばいだったものの、堅調な収益を維持した。

アプティブは4月1日付で電装配線事業(Electrical Distribution Systems=EDS)を新会社「バーシジェント(Versigent)」として分社化した。これに伴い約19億ドル(約3,105億円)の配当を受け取り、その資金を活用して約18億4,700万ドル(約3,018億円)の社債を償還。財務体質の改善を進めるとともに、第2四半期には2億5,000万ドル(約409億円)の自社株買いも実施した。

同社はEDS分社化後のアプティブを、自動車だけでなく航空宇宙、防衛、通信、産業機器など幅広い分野へ技術を展開する「産業テクノロジー企業」と位置付けており、非自動車市場の拡大を今後の成長ドライバーに据える。

2026年通期は、売上高を126億~128億ドル(約2兆5,930億~2兆6,340億円)、調整後EBITDAを23億1,000万~23億7,000万ドル(約3,775億~3,873億円)、調整後EPSを5.60~5.80ドル(約915~948円)とする従来予想を据え置いた。自動車市場を巡るマクロ環境は依然として不透明としながらも、事業ポートフォリオの転換と収益性向上を背景に、通期でも増収増益を見込んでいる。(2026年8月5日)