• 2024-05-18

米ルシッド、サウジに生産拠点開設

米EVメーカーのルシッド・グループは27日、同社初の海外拠点で、サウジアラビアでは初となる自動車の生産工場を開設した、と発表した。セミノックダウン(SKD)で当初年間5千台生産する計画で、2020年代後半には年産15万5千台体制に引き上げ本格工場とする方針だ。サウジアラビアはるでをサウジアラビア国内向けに供給するほか、輸出拠点として活用する。サウジアラビアは2030年までに新車販売の30%をEVにするという「サウジ・グリーン・イニシアチブ」に取り組んでいく方針で、ルシッドは生産進出しこれを支援する意向だ。

ルシッドの新工場「AMP-2」は、サウジアラビア投資省(MISA)やサウジアラビア産業開発基金(SIDF)、キング・アブドラ経済都市(KAEC)の助成を受け新築した。SKD方式で年間5千台の生産能力を見込んでいる。当初はアリゾナ州カサグランデにある同社工場「AMP-1」での車両「キット」を組み立て生産し、2025年以降に完成車生産体制を整え、年産15万台の追加能力を備える計画だ。これにより、サウジアラビアの専門的な技術開発訓練機会を提供し、人材開発基金(HRDF)と最初の数年間で数百人、最終的には数千人規模の雇用につなげる考えだ。

2030年までに年産15万台へ、サウジからの輸出も

AMP-2施設は、の経済都市から大きな支援を受け、サウジアラビアの戦略的目標である経済の多様化を加速する上で極めて重要な役割を果たす。ルシッドは、電気自動車の開発を通じて、2030年までにサウジアラビアの新車販売の30%を電気自動車にするというサウジ・グリーン・イニシアチブの要請を支援する。

ルシッド・グループのピーター・ローリンソン最高経営責任者(CEO)兼最高技術責任者(CTO)は、「サウジアラビアで当社の電気自動車を生産し、より持続可能で多様な経済を目指すサウジアラビアのビジョンを支援する、同国初の自動車生産施設を開設することを嬉しく思う。サウジアラビアがビジョン2030に向けて邁進する中、サウジアラビアで組み立てられた自動車をサウジアラビア内外の顧客にお届けできることを楽しみにしている」と述べた。

同日行われた開所式には、サウジアラビア公共投資基金総裁のヤシル・オー・アル・ルマイヤン氏をはじめ多くの閣僚や要人が出席した。注目のVIPイベントで正式にオープンした。また、ルシッド・エアーを厳選された顧客グループに引き渡した。