
韓国・現代自動車で賃金交渉が難航し、労働組合がストライキを拡大している。米自動車業界専門メディア「CBT News」によると、組合は賃上げや業績連動ボーナスの増額に加え、工場への人型ロボット導入に伴う雇用保護を要求しており、労使対立は自動化時代の新たな争点にも発展している。現時点で約1万5,000台の生産減少と約6,500億ウォン(約765億円)の減収が見込まれている。
人型ロボ導入巡り新たな火種
米CBTニュースによると、現代自動車労働組合は21日、第2回目となる部分ストライキを開始した。当初は1シフト当たり2時間だった労働停止を4時間へ拡大し、水曜日まで継続する計画だ。組合は、会社側が新たな修正案を提示せず、正式な交渉再開を求めなかったことを理由に挙げている。一方で、正式な団体交渉が再開されればストライキを中断する考えも示している。
組合員はストライキに加え、平日の残業や週末出勤も拒否しており、生産への影響はさらに拡大する可能性がある。業界では、これまでのストライキによる生産減少は約1万5,000台、売上影響は約6,500億ウォンに達すると試算している。賃金交渉では、会社側が月額8万9,000ウォンの基本給引き上げに加え、月給の350%相当の賞与、現金1,000万ウォン(約118万円)、現代自動車株15株を支給する案を提示した。しかし、組合は要求水準を満たしていないとして拒否した。
これに対し組合は、定期昇給分を除いて月額14万9,600ウォンの基本給引き上げと、2025年純利益の30%を原資とする業績ボーナスを要求している。今回の交渉では、自動化への対応も大きな争点となっている。CBT Newsによると、組合は現代自動車傘下のボストン・ダイナミクスが開発する人型ロボット「Atlas(アトラス)」を生産ラインへ導入する際、事前に組合と協議することを経営側に求めている。AIやロボットの活用が進むなか、雇用維持を巡る労使協議が本格化した格好だ。
労使双方はストライキの最中も非公式協議を続けており、組合は24日に交渉状況を踏まえ、ストライキの継続や追加措置の実施を判断する予定という。(2026年7月22日)