• 2024-05-18

GMとマグナ、ウィプロがSDVマッチングサービスで提携

ゼネラル・モーターズ(GM)とマグナ、ITコンサルティングのウィプロは5日、自動車用ソフトウェア・マーケットプレイス「SDVerse」の開発で提携した、と発表した。SDVerseは、自動車用組込みソフトウェアの買い手と売り手の「マッチング」プラットフォームづくりで、需要が急拡大する自動車用ソフトウェア開発の柔軟な調達力を大きく向上できるという。すでに、ルノーグループのアンペアのほかヴァレオなどが同サービスに参加する「ローンチパートナー」となったことも明らかにした。

SDVerseのCEOにはプラシャン・ギュラッチが同日付け就任した。3者は自動車ソフトウェアの売買を目的としたB2B販売プラットフォーム開発で提携し、これまでの開発アプローチとは異なる透明で効率的な自動車用ソフトウェアの調達ができるという。マッチングプラットフォームとなるSDVerseは現在開発中で、3者では何百もの自動車用ソフトウェア製品が掲載される予定という。すでに、設立メンバーに加えて、アンペアやFEV、Forvia、HL Mando、NXPセミコンダクターズ、TTTech Auto、Valeoが参加を表明したとしている。

ウィプロでは「自動車用ソフトウェアの市場はこの10年でほぼ倍増すると予想しており、ソフトウェア開発の人材プールの成長を上回る可能性がある」とし、業界全体にSDV開発の即応力を提供できると指摘している。GMのダン・ニコルソン担当副社長は「自動車グレードのソフトウェア開発は急速に変化しており、私たちは顧客に本当にユニークな差別化機能をより早く提供する方法を自問する必要がある」と話し、「この史上初のソフトウェア・マーケットプレイスは、組込みシステム・ソフトウェアのための独立した業界主導のワンストップ・ショップとして新しいイノベーションへのアクセスを大幅に拡大、コスト削減を支援することにつながる」と話した。

このプロジェクトは、グローバル戦略コンサルタントのローランド・ベルガーが戦略アドバイザーを務めている。ローランド・ベルガーのパートナーであるコンスタチン・シロキンスキーは「SDVerseは、OEMやサプライヤーが組込みソフトウェアのニーズに効率的に対応するため、開発スケジュールを再編成する。より優れたソフトウェア対応車両をより迅速に開発しソフトウェアが適切に評価されるようにすることで、企業は業務を合理化し効率的で収益性の高いものにすることができる」とその狙いを説明した。3者は4月4日に、ライブストリーミングによるパネルディスカッションを開催し、SDVerseについて詳細を説明する予定だ。(2024年3月6日)